木石と居る
﨑山智水 兵庫県篠山市生まれ。人形師。現代の生活に合わせた物は作らず。号 幽鳥堂。
2013年8月4日日曜日
十牛図 第九、第十
第九 返本還源
法(のり)の道あとなきもとの山なれば
松はみどりに花はしらつゆ
染めねども山はみっどりになりにけり
おのがいろ/\花もなきなり
第十 入廛垂手
手は垂れてあしはそらなるおとこ山
枯れたる枝に鳥やすむらん
身を思ふ身をば心ぞくるしむ
あるにまかせてあるぞあるべき
出典 十牛図 書林 其中堂
2013年8月3日土曜日
十牛図 第七、第八
第七 忘牛存人
よしあしとわたる人こそはかなけれ
ひとつ難波のあしと知らずや
しるべせん山路の奥のほらの牛
かひかふほどに静なりけり
第八 人牛倶忘
雲もなく月も桂も木も枯れて
はらひ果たるうはのそらかな
本よりも心の法(のり)はなきものを
夢うつゝとは何を云いけん
出典 「十牛図」 書林 其中堂
2013年8月1日木曜日
十牛図 第五、第六
第五 放牛
日かず経て野飼ひの牛も手なるれば
身にそふかげと成るぞ嬉しき
尋ね来しまきのうね牛とりえつゝ
飼ひかうほどにしづかなりけり
第六 騎牛帰家
すみのぼる心の空にうそぶきて
たちかえり行く峯のしらくも
かへりみる遠山みちの雪きえて
こゝろの牛にのりてこそゆけ
出典 十牛図 書林 其中堂
2013年7月31日水曜日
十牛図 第三、第四
第三 見牛
青柳の糸の中なる春の日に
つねはるかなるかとちをぞ見る
ほえけるをしるべにしつゝあら牛の
がげ見るほどに尋ね来にけり
第四 得牛
放さじと思へばいっとゞ心うし
是ぞまことのきづななりけり
とりえても何かと思うあら牛の
つなひくほどに心つよさよ
出典 十牛図 書林 其中堂
2013年7月30日火曜日
十牛図 第一、第二
第一 尋牛
尋ね行く深山の牛は見えずして
ただ空蝉の聲のみぞする
尋ね入る牛こそ見えね夏山の
梢に蝉の聲ばかりして
第二 見跡
心ざしふかき深山のかひありて
しをりのあとを見るぞ嬉しき
おぼつかな心つくしに尋ぬれば
行衛もしらぬ牛のあとかな
出典 十牛図 書林 其中堂
2013年7月7日日曜日
獅子の木印の型
左が首を傾けた形で、右が印鈕として安定した形。
共に六分角。
2013年6月30日日曜日
栗の根付(仕掛り)
彫った状態で仕上げがまだです。
上の写真中央ので幅3cm。
2013年6月18日火曜日
蕪村離俗論
蕪村「俳諧は俗語を用いて俗を離るゝを尚ぶ。俗を離れて俗を用ゆ。離俗法最かたし」
召波「自然に化して俗を離るゝの捷径ありや」
蕪村「詩を語るべし。子もとより詩を能す。他にもとむべからず」
召波 「漢詩と俳諧は致を異するのに俳諧をすてて詩を語れとは迂遠ではないか」
蕪村「画家に去俗論あり。『画の俗を去るに他の法なし。多くの書を読めば則ち書巻の気上昇し市俗の気下降す。学者其れ旃を慎まんかな』(漢文)それ画の俗を去だも、筆を投じて書を読しむ況詩と俳諧と何の遠しとする事あらんや」
「春泥句集序」
2013年6月16日日曜日
象の木印 (仕掛り)
象の木印の仕掛り。天頂部などは貝や銀で装飾してもいいですが今回は彫り込んであります。寸法八分角。
2013年6月8日土曜日
木印 獅子
15mm角。硬めの造形で印鈕である事を優先したつくり。
2013年6月5日水曜日
鼠の木印
鼠の木印。12mm角くらい。
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